北関東南よりに、大きな森林公園がある。
神奈川の整備された山林道とは違う、だだっ広いそら寒い風景だ。当時乗っていた【スバル】で、夕方の道を、間違えて、右往左往がはじまった。
(ポンポンポンポンポンポン)と、エンジンのすえた音がした。
20000円のポンコツは、エアコンも効いて気に入っていた。
辺りを見渡すと、人も家も無い。
山のためか、カーラジオから、【ジ~ジ~ポツポツ】などと、雑音が聴こえるだけだ。
梅雨入りで、丁度、雨ふりだった、少し走ると、
かなり雨足が強くなっていた。
【アッ】家が一軒ある!
車を止めて、外に出て、雨のなか家に近寄ってみた。
丁度、おじいさんが、用事で門辺りにいたので、
【417号線は、どちらの方角ですか?】と、尋ねると、親切に教えてくれた。
車に戻ると、真っ暗になっていた。
エンジンをかけると、ボンネットあたりから、【ビャーーーーーーー】と、ファンベルトの故障の音がした。ガタが、出てきたのか。
でも、何とか走りそうだった🚙💨。
雨はどしゃ降りになり、ワイパーフル回転で、小降りになるまで、待つことにした。
真っ暗な、レックスの車内。エアコンスイッチの青いランプがきれいだった。
視界不良。そのままワイパーを動かしていた。
【ウィーン、ウィーン】 ワイパーの電子音が、カーラジオから電波の関係で、聴こえていた。
オレは、強い雨を見て、【スゲエ雨でこえーな】 と言っていた。
その時、カーラジオから、かなりの早い言葉が聴こえていた。
【ナンマンダーナンマンダーナンマンダー❗️】
ウィンカーの、音も、リズムをとり、不気味な
【お経】が、カーラジオから聴こえていた。
本当の事である。
雨は、強く、そこにしばらく車を止めていた。